ひぐらしの記 異常と異変 十月十三日(水曜日)、気候の良い十月も半ばに差し掛かる。これまで、気温は寒気をまったくおぼえない日が続いている。ところが、夜明け前にあって現在は、ちょっぴり肌身に寒気を感じている。しかし、十月半ばにあっては、異常とも言える高気温が続いてきた... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 グルグルめぐる雑念 いつものことだけれど一旦かかりだすと、歯医者通いは長丁場になる。来週(十月十九日・火曜日)にもまた、予約が入れられた。今回の場合は三か月検診ゆえに、気楽な通院ではある。それでも、来週を含めば三度の通院となる。三度目で打ち止めとなるのかどうか... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 タイガース、奮戦 十月十日(日曜日)、今シーズン初めて、プロ野球のことを書いている。残りの試合数は、どの球団も十試合余りである。こんななか、わがファンとする阪神タイガースの優勝はほぼなく、二位確定で今シーズンを終えそうである。前半戦の好成績を見るかぎり、優勝... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 生存のかなしさ 十月九日(土曜日)、余震にびくびくしながら一夜を過ごした。一晩だけど、幸い余震は免れた。しかしこの先には、なおビクビクが続いて行く。人間は生きているかぎり、常に何かにつけてびくびくしている。人間の生存にからみつく業(ごう)、すなわち、むなし... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 去就 人気スポーツ、国内外のプロ野球界にあって今シーズンの話題は、大谷選手(エンゼルス)の活躍ぶりがひと際群を抜き続けた。その活躍ぶりは、一世紀前の数値さえをも呼び起こし、比較されて連日燦々たる称賛を浴び続けた。まさしく、国内外に轟く国際的スター... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 生存の証し 支流は大河に吸い込まれて姿を消す。大河は海に巻き込まれて姿を失くす。浮雲は大空に抱かれて、いつの間にか姿を隠す。私にかぎらずすべての人の命と心は、川の流れや浮雲のごとくに、絶えず揺れ動いている。言わずもがなのことだけど人の場合は、心模様の揺... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 引き潮 十月五日(火曜日)、目覚めて二度寝に就けぬままに、寝床の中で二つのことを浮かべていました。一つは、新型コロナウイルスはなぜ? 急に感染力を弱めたのであろうかという疑問でした。一つは、なぜこれまで長く文章を書き続けることができたのであろうかと... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 長い夜はいまだ序の口 長い夜はいまだ序の口である。それなのに、一度目覚めると再び寝付けない、長い夜に見舞われている。秋の深まりにつれて長い夜は、この先なお長くなるばかりである。このことを浮かべれば、晩秋から初冬にかけての睡眠にはいっそう恐怖がつのるばかりである。... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 遅れてきた「秋万歳」 月替わり初日(十月一日・金曜日)には台風十六号に見舞われた。きのう(十月二日・土曜日)は余波なく一過となり、風雨は遠のいて普段の夜明けを迎えた。私は閉め切っていた雨戸のすべて開けて、いつもの夜明けの状態にした。次には、気に懸かっていた家周り... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 気の揉める秋 月替わり初日にあってきのう(十月一日・金曜日)は、一階と二階の雨戸のすべてを一日じゅう閉めきり、私は一階の茶の間暮らしに終始した。この間、明かりは茶の間だけに明々と点いていた。これは台風十六号に備えて、とりわけ山から窓ガラスへ飛んで来る枝葉... ひぐらしの記前田静良