前田静良

ひぐらしの記

殴り書きは、もはや宿病

十一月二十九日(月曜日)、寝床から抜け出してきた。とっくに夜が明けている。こんな状態では時間に急かされて、文章は書けない。だから、文章とは言えない殴り書きと走り書きの共存で、でたらめに指先を動かしている。  確かに、このところの私は、寒気に...
ひぐらしの記

寒い朝

十一月二十八日(日曜日)、寒い夜明けが訪れています。起き立ての気分は萎えて、文章が書けません。この先は、継続の途絶えのこんな日ばかりになりそうです。いまだ寒気は序の口であるのになさけなく、わが身を恥じて、嘆いています。寝起きの私は、気分高揚...
ひぐらしの記

連ちゃん! 書き殴りの妙

十一月二十七日(土曜日)、このところはずっとだけれど、パソコンを起ち上げても長く頬杖をついている。明らかに、危険な兆候の一つである。きのうは買い物のついでに、大船(鎌倉市)の街に存在する「行政センター(市役所分室)」へ入館した。十数年ぶりと...
ひぐらしの記

書き殴り、「わが日常生活」

危ない兆候はいくらでもある。半面、年年歳歳、安寧な気分や楽しみは薄らいでゆく。老体をかんがみれば、仕方のないことである。しかし、現在のところは幸いにも、わが身体には大きな病はとりついていない。実際のところで薬剤にすがっているのは、緑内障の進...
ひぐらしの記

暮らし

人は、目覚めると起き出してくる。朝の訪れである。人は、眠くなると床に就く。夜の訪れである。この間の昼間にあっては、人はそれぞれにさまざまな生存の営みに着く。日常生活、すなわちこれ「日暮らし」と言う。日暮らしの連なりは、「暮らし」である。こと...
ひぐらしの記

「勤労感謝の日」

才能ある者はその上に努力を重ねる。無能な者はその上に怠惰を重ねる。私は根っからの後者である。コンプレックスと自虐精神に苛まれて文章が書けない。実際のところは、書く意欲の喪失に見舞われている。わが精神状態を虐めるかのように、長い夜は加速してい...
ひぐらしの記

元横綱・白鵬、親方と解説者デビュー

現在、開催中の大相撲九州場所(福岡国際センター)は、きのう(十一月二十一日・日曜日)、折り返し点の中日(なかび)を迎えた。中日を終えて無傷の八連勝で勝ち越しを決めたのは、番付どおりに横綱照ノ富士と、大関のひとりである貴景勝の二人だけとなった...
ひぐらしの記

嗚呼、無題

十一月二十一日(日曜日)、現在のデジタル時刻は、日を替えたばかりの「0:32」と刻まれている。これから床に就くのではなく、いや目覚めて二度寝を妨げられて、しかたなく床から抜け出して来たのである。わが人生を一つだけの成句を用いて表現すれば、最...
ひぐらしの記

中冬の陽射し

十一月二十日(土曜日)、季節は初冬から中冬へめぐる。この秋は悪天候に見舞われて、胸のすく秋晴れは少なく、私はせっかくの好季節にあって消化不良をおぼえていた。ところが、カレンダーに立冬(十一月七日・日曜日)と記されると、後れて秋晴れみたいな好...
ひぐらしの記

後ろめたい「安楽」

遊び心のつもりのズル休みが休み癖となり、現在の私は、再始動不能状態に陥っている。ほとほと、いやいや根っから、私は怠け者である。この体(てい)たらくぶりはだれかれへというより、自分自身に詫びなければならない。それに先立ち、わが怠け心を諫(いさ...