小さな文学館

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私と癌

(38)田 端  信 平素住んでいる吉祥寺の街を出ることは滅多になく、電車に乗るのは年二、三回だった。八王子は第一回公判の日と、今日で二回目である。ぼくとしては中央線の一番北へ来たことになり、普通だったら裁判が終って、そのあたりをぶらぶらし...
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ジャスミン茶の匂い

── 四十路半ば・春・香港&マカオ ──新納三郎 作読後感など下記までお寄せください。〒340-0154埼玉県幸手市栄4-3-504TEL0480-43-5599新納三郎宛1 香港の九竜地区を専用の観光バスで走っていると、あけた窓から一種独...
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一輪の椿の花を秋月に

新納三郎 作 読後感など下記までお寄せください。〒340-0154埼玉県幸手市栄4-3-504TEL0480-43-5599新納三郎宛――三人の息子へ―― 秋月といっても、その名を知る人はほとんどいないにちがいない。私の生まれ故郷――福岡県...
大沢久美子

大沢久美子の本

本が生れた部屋 ここに六冊の本がある。一九八九年発行の『絆』から始まって、『二枚の画布』『黒い花』『イブを見た女』『父の乳房』『詩集 小さな溶鉱炉』と毎年一冊のペースで発行してきた手作りの本である。 私は勤めを持ちながら小説を書き続けていた...