ひぐらしの記 年の瀬は、中流へ流れてゆく
十二月五日(月曜日)未明。起き出しては来たけれど、まったく火の気のない部屋にあっては、寒さが太身の肌に身に沁みる。異常季節とも思えていた暖かさを断って正常軌道に戻り、ようやく確かな冬の季節が訪れている。雑草も枯れて、草花さえ少ない庭中にあっ...
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