前田静良

ひぐらしの記

雪の朝にまつわる、ふるさと慕情

「立春」明けの2月5日(月曜日)、現在のデジタル時刻は2:40と刻まれている。寝床から抜け出してくるやいなや私は、頭上の蛍光灯から垂れ下がる一本の細紐を引いた。蛍光灯特有のしばしの間をおいて、パッと明かりがついた。どうやら命は断たれずに、き...
ひぐらしの記

立春、万歳! 文章は「節分の夜」

日を替えて「立春」(2月4日・日曜日)が訪れ、現在のデジタル時刻は1:23と刻んでいる。私は寝床から起き出して、文章を書き始めている。気分を殺がれていたので、書くつもりなかった。だから、寝床の中で布団を被り、ミノムシのごとく丸まっていた。と...
ひぐらしの記

節分と福豆

2月3日(土曜日)、未だ真夜中と言っていい頃にある(2:36)。パソコンを起ち上げる前に、外していた眼鏡を耳に掛けると、枠が冷たくてゾッと身振りをした。それでも季節は、しだいに寒気が遠のく春の「節分」を迎えている。人生の晩年を生きる私は、必...
ひぐらしの記

寒気に震えて、ほろ苦い文章

2月2日(金曜日)。やはり、すんなりとは暖かくならない。私は、寒気が戻った夜間に身を置いている。多くの人たちはスヤスヤと眠り、安眠と熟睡を貪っている時間帯(2:57)にある。このところの私は、執筆時間を意識して夜明け前からから、かなり前倒し...
ひぐらしの記

寒気を脱し、春の訪れを告げる2月

2月1日(木曜日)。安眠と熟睡にありつけず、真夜中にあって、起き出している(1:36)。この先には睡魔に襲われて、つらい夜になりそうである。きのうの昼間は気象予報士の予報に違わず、地上にはポカポカ陽気が降りそそいだ。私はコートなどの防寒装備...
ひぐらしの記

歳月と季節は早やめぐる、もう1月末日

1月末日(31日・水曜日)。現在(デジタル時刻2:42)、寒気はこころもち緩んでいる。気象予報士の予報によればきょうの昼間は、春日のように暖かくなると言う。庭中の梅の花は健気に綻び、寒椿は凛々しく咲いている。物心ついて以降こんにち(83歳)...
ひぐらしの記

二日続きの、嗚呼、ああ……

1月30日(火曜日)。83歳のわが身には、「また、あしたね……」という、言葉は存在しない。この一行はきのうの文章で、きょうへの継続を恐れて用いたものである。ところがどうにか、パソコンを起ち上げて私は、(さあ、書くぞ!)という、心構えと態勢を...
ひぐらしの記

嗚呼、ああ……

きのうの夜更けは日を替えて、きょう(1月29日・月曜日)の夜明けへ向かっている。起き出して来て、パソコンを起ち上げた。デジタル時刻は、3:25と刻んでいる。机上のテイッシュを取り、鼻を噛んだ。一つ、咳が出た。季節は、確かな足取りで春へ向かっ...
ひぐらしの記

ゴミネタの祟り

1月28日(日曜日)。いまだ真夜中と言っていい時(2:29)の寒気は、わが心身を脅かしとりわけ身体に沁みる。文章を書く私にとってネタ(題材)は、車や動力のエンジン同然である。エンジンが壊れると機械物は、もとよりにっちもさっちもいかない。同様...
ひぐらしの記

「死期と死に方」、気になる死に方

1月27日(土曜日)、現在の時は、日を替えたばかりの頃にある。このところの書き殴りの長文を真摯に詫びて、今の私は、心して短い文章を書く心づもりをたずさえている。 きのうは月に一度の補聴器の定期調整のために、はるばる神奈川県横須賀市内の大津町...