ひぐらしの記 一コマの「ふるさと物語」 わが人生行路(わが道)は、書き殴りの自分史や自叙伝の一遍さえ残さず、もはや後がない。まだ死んでいるわけではないから、言葉の表記は「残さず」でよく、死んだら「遺さず」に置き換わる。こんなことはどうでもよく、起き立のわが心象には、ふるさと時代の... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 ウグイスとニワトリ、そしてわたし 六月十一日(土曜日)、人様との会話のしようはないのに、両耳に集音機を嵌めてパソコンを起ち上げた。これには唯一、望むところがある。ウグイスの朝鳴き声を聞きたいためである。しかし、聞こえてこない。だからと言って、がっかりも恨みもしない。なぜなら... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 きょうも、実のない書き殴り 六月十日(金曜日)、まがうことない梅雨空の夜明けが訪れている。今のところ関東地方の梅雨空は、大過なく梅雨明けへ向かって、きょうをきのうに替えている。しかし、あしたのことはわからない。人の世は、一先は闇の中であり、天災もまた、忘れたころという... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 尽きない、望郷そして郷愁 六月九日(木曜日)、まさしく梅雨空らしい夜明けの空をしばし眺めている。雨こそないけれど、どんよりとした曇り空である。こんな遠回しの表現は止めて、日本人であれば老若男女のだれもが知りすぎている、梅雨空である。しかしながらわが身には、鬱陶しさは... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 関東甲信地方、梅雨入り 気象庁はきのう(6月6日・月曜日)、関東甲信地方の梅雨入りを発表した。これには、この記事が付記されていた。「今年は、これまで沖縄・奄美地方で梅雨入りしていますが、関東甲信地方が九州南部よりも梅雨入りが早かったのは、17年ぶりです。」この記事... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 この時季、六月雑感 六月三日(金曜日)、夜明けが訪れている。この季節の特徴は、雨の日の多い梅雨の時期である。この季節をわがもの顔で待っている季節の花は、アジサイである。書くまでもないことだけれど、漢字表記は「紫陽花」である。この時季、アジサイは、日本列島のどこ... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 起きつけの「ふるさと慕情」 子ども心の一つ覚えの如くに懲りなく、無限に繰り返し書いている。望郷と郷愁は、わが心の支えである。これに、今は亡き父母や多くの兄姉(きょうだい)たちの面影を浮かべて偲べば、まさしく懐郷は鬼に金棒である。これらの思いには一点を除いて、曇りや翳り... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 文章断ちを恐れての、いやずら書き 五月二十九日(日曜日)、すでに夜は、煌煌、満々と明けている。このところの長いずる休みを断って、きょうぐらいは何かを書かなければ、もはやこの先の執筆は、沙汰止みになりそうである。かてて加えて、肝心要のパソコンの使い方も忘れそうである。こんな恐... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 「雉も鳴かずば撃たれまい」 きのう一日じゅう、小雨模様にぐずついていた天候は、きょう(五月二十二日(日曜日)の夜明けにあっては、雨模様を断って回復傾向にある。その証しに大空は、ほのかに色づき始めている。こののちの大空は、時が進むにつれて様々な色彩を帯び、文字どおり絵に... ひぐらしの記前田静良
ひぐらしの記 遅すぎた「ありがたや!」 五月二十日(金曜日)、二度寝にありつけない夜が尾を引いて、私は「早起き鳥」になっている。夜明けて間もなく周回道路へ向かい、綺麗に掃除を済まして、パソコンへ向かっている。出会いは満面笑顔の高齢のご婦人と、言葉抜きに会釈を交わしただけである。そ... ひぐらしの記前田静良