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ひぐらしの記

産交バス

産交バス(九州産業交通)は、わが子どものころの憧れでした。今やふるさとと名を変えたわが生誕の地・内田村には、現在、産交バスの運行は途絶えています。村の過疎化とマイカーの登場という、ダブルパンチに見舞われて、利用客の減少に拍車がかかったせいと...
ひぐらしの記

ふるさと

私は農家に生まれて、よかった。水車の回る精米所に生まれて、よかった。大家族の一員になれて、ほんとうによかった。特に、善い父、好い母、良い兄姉に恵まれて、よかった。美しいふるさとを持てたことは、ほんとうによかった。 東に大分県と宮崎県、北に福...
高橋弘樹の創作相談室

創作相談室⑤ 2021年8月31日(火)

創作相談室⑤【質問】現代文藝社代表で作家の大沢久美子先生が、過去に『パッションフルーツ物語』を執筆されていたそうですが、ぜひ紹介してください。(パッションフルーツ大好きッ子)【回答】はい、早速ぜひ紹介しちゃいますね♪♪♪大沢先生の『パッショ...
ひぐらしの記

私家本『ひと想う』より、『コンニャク』

年の瀬(平成十二年)に、コンニャクが送られてきた。宅急便の人が、「印鑑、おねがいします」と、差し出された伝票には、ふるさと(熊本県山鹿市菊鹿町)の義姉の名まえが記されていた。「コンニャクを送ったからね!」。前もって、こんなメッセージがフクミ...
ひぐらしの記

私家本より、『雑煮の具』

食べものには、それぞれに旬というものがある。同じ食べものであっても、食べる時季や時期によって、おのずと味覚や風味が異なってくる。 雑煮は、元日の朝に食べる雑煮の味が旬である。夏の盛りにあって雑煮はもちろんのこと、私は餅そのものを敬遠したくな...
ひぐらしの記

「八月盆」

八月十三日(金曜日)、雨の夜明けにあって「八月盆」の迎え日が訪れている。お盆の期間は四日であり、最終日は送り日となる。古来、お盆は正月と並んで、日本社会における二大の大事な習わしである。しかしながら、この習わしの響きには雲泥の差がある。言う...
ひぐらしの記

「東京オリンピック」、男子マラソンスタート

台風接近のため雨戸を閉じて就寝し、起き出してきてパソコンを起ち上げている。だから、外の様子はいっこうにわからずじまいである。起き立ての私は、両耳に集音機を嵌めている。このため難聴の耳は、音を拾っている。雨戸を強く叩くほどではないけれど、絶え...
ひぐらしの記

平和! それはみんなの願い。

一分間の黙祷を終えて、松井広島市長の「平和宣言」を聞き、子どもたちの「わたしたちの使命」の言葉を聞いて、私はまなうらに涙をいっぱい溜めて、開きぱなっしのパソコンへ戻ってきました。そして、読み後れていた古閑さんのメッセージや、大沢さまの追い打...
ひぐらしの記

七十六回目の「広島、原爆の日」

夏の朝、のどかな夜明けにあっても、文章が書けない。このところ続いている、わが体たらくの証しである。日本の国の現下の世相は、憂いごととそして楽しいことに、ほぼ二分されている。言うなれば、悲喜交々の混乱状態にある。この状態は身近なところで、テレ...
ひぐらしの記

夏空の下の私

八月五日(木曜日)、へんてこりんな文章を短く書き出している。このところの私は、たった一つのわが願い、すなわち継続文をみずからの意志で断ち、休心状態に逃げ込んでいる。休心状態とは言えもちろん、心身が休まるはずはない。いやむしろ、憂鬱気分はいや...