晩秋、夜明けの日本晴れ

 10月16日(月曜日)。久しぶりに一つの雲さえもなく、天上に日本晴れの夜明けが訪れている。思いがけない風景に、起き立てのわが心象もまた、日本晴れである。人間の心象は自然界の恵み、なかでも身近なところで空模様の晴れで、ころっと変わる証しである。
 目覚めて起き出すまでの私は物憂く、パソコンを起ち上げる気力さえ失くしていた。ところが、夜明けの日本晴れに遭遇した。たったこれだけのことで気分は一変し、あたふたとパソコンを起ち上げた。そして、こんな文章を書いている。もちろん、心中にはネタなく、空っぽである。挙句、大恥を晒している。しかしながら、休むつもりだったことを思えば私自身は、こんな文章でも満足である。
 夜明けの日本晴れに遭遇し、昼間のわが行動は予定外の買い物行になりそうである。老いの身の日暮らしに、これ以上を望むのは欲のツッパリと言えそうである。いや、これだけで十分。朝の内、心身が躍動している。