1月18日(水曜日)、ぐっすり眠れて、起き立ての気分はすこぶるつきに良い。寒気は、きのうよりいくらか緩んでいる。安眠と熟睡がこんなに気分良いものであれば、永眠は輪をかけてさぞかし気分良いものであろう。だからと言って早やてまわしに永眠にすがる気持ちはなく、今しばらくは生きていたい気持ちをたずさえている。ところがきのうのNHK「クローズアップ現代」では、部屋の中の寒さは死亡に繋がりやすいという、警戒警報を鳴らしていた。当たり前のことでもあり、聞き耳を立てることはなかったけれど、のほほんと見過ごすこともできず、いくらかの警戒心をかき立てた。なぜなら私は、いつもまったく火の気のないパソコン部屋で、寒気に身震いしながら文章を書いている。だから、私への戒めの番組にも、思えていたのである。パソコンを起ち上げて、真っ先に見遣ったヤフー画面の項目には、こんなものがあった。今週の「大寒」(20日)に向かう日本列島は、十年に一度くらいの低温に見舞われるという。これまた、わが身に堪える警戒警報である。あれやこれやの警戒警報に際し、「死ぬものか!」と、奮起して気張っているところである。なぜなら大寒とは、擂り鉢にたとえれば真冬の底である。それゆえにこれに耐えれば、しだいに寒気を蹴散らし、暖かい春の季節が訪れる。いやいや、春は遠くない。二週間ほど先には「節分」(2月3日)、翌日には「立春」(2月4日)が訪れる。こんな季節の恵みを間近にして死ぬようでは、私はとことん愚か者である。挙句、人様とて私を、「バカ者」呼ばわりされるであろう。そんな蔑(さげす)みを撥ね退けるためにも私は、「一寸の虫にも五分の魂」という、気概を駆り立てている。二十分間ほどの殴り書きで、飛んでもないくだらないことを書いてしまった。それゆえに、詫びて結文とするものである。夜明けは、寝床へとんぼ返りをせずにおれないほど、まだ先にある。ほとほと、しくじった文章である。寒中にあって、生きているだけが取り柄である。春近し、永眠はまだ先でいい。