掉尾の一振(苦難)、胃カメラ

12月29日(木曜日)、いつもと比べて、いくらか気になる通院予定がある。病院は「大船中央病院」(鎌倉市)で、外来は消化器内科である。予約の施療は胃カメラ検査で、午前11時開始とある。これに備えて、きのうの6時頃の晩御飯以降の飲食は一切控えている。せっかく、毛嫌いする胃カメラを内蔵器官に通すのであれば、準備万端ととのえて検査に臨むためである。気になる通院と言うのは、ほぼひと月前から感じている胃部不快をなお引きずっているせいである。胃カメラ検査は、これまでに二回ほど経験済みである。ところが、そのときは事前に自覚する症状はなかった。だから、主治医の「念のため」という、甘い言葉に誘われて、いくらかお祭り気分でカメラを咥えた。しかしながらこんどは、そんな気楽な気分にはなれていない。なぜなら、検査後の主治医の画像診断による宣告を恐れるところがあるからである。大腸カメラは三度ほど経験しているけれど、私の場合、検査自体も胃カメラのほうに苦しんでいる。あれやこれやできょうの胃カメラ検査は、気分の重たい通院である。まさしくきょうの通院は、令和4年(2022年)の掉尾(ちょうび)の一振(苦難)である。よりよって大船中央病院とて、きょうは年内における診察および診療の最終日という。この日に予約を入れてくださったのは、お顔馴染みの主治医の粋な計らいであろうか。それとも、慌てふためいてであろうか。どっちみち、私は心鎮めて通院する心づもりにある。そうは言ってもやはり、文明の利器・胃カメラの働きに危惧するところがある。先日すでに書いたので二番煎じになるけれど、結局、きょうの私は「俎板(まないた)の鯉」の心境にならざるを得ない。だけど、元旦の雑煮餅だけは食べたい! 胃部というよりお腹(なか)全体が「グウグウ…」、と唸っている夜明け前にある。