十二月二十日(日曜日)、現在、パソコン上のデジタル時刻は3:23と、刻まれている。年の瀬も大晦日に向かって、いよいよカウントダウンの始まりである。ところが、いっこうに年の瀬の感じがない。もちろん、来る日も来る日も新型コロナウイルスの終息に気を留めているからである。実際のところはいまだに収束の兆しさえ見えず、日々恐怖感がつのるばかりである。確かに、日本国内の感染者数はなお勢いを増しつつある。おのずから、収束や終息は新しい年すなわち来年(令和三年)へ持ち越しとなる。
こんななかにあって私は、新型コロナウイルスのせいであらためて人間の素晴らしさに気づき、感嘆しているところがある。具体的には、人間の知能や知恵への感嘆である。なお具体的には、新型コロナウイルス対応のワクチン開発の速さである。新型コロナウイルスは、突如として人間界に現れた異界の魔物である。それなのに人間の知恵は、それに抗(あらが)う薬剤を研究開発し、設備をととのえて製造して人体に接種できるまでになったのである。そして、そのスピードは一年足らずの速さである。すると、私にはこの速さが人間の驚異に思えている。新型コロナウイルスの脅威に明け暮れるなかにあって私は、このことを知り得たことは唯一の望外の幸運だった。このことを強く感じたため、きょうは記して置きたい思いに駆られていたのである。
私には、「人間、万歳!」と、言えるところがある。いや、「人間、賛歌!」と、言いたいところである。