困惑中のパソコンのメール機能(受信)

 壊れたから買い替えて、現在使用中のパソコンのメール機能は、まことに不便、かつ身勝手な状態にある。実際のところは、わが身には一切の罪のない、いや恨みつらみだけがつのる、悪徳を強いられている。そうではあってもやはり、厚誼や友諠を賜り続けている人様には心して、平に謝りお詫びをしなければならない。
 買い替えたパソコンは、壊れたパソコンに保存中のメールアドレスを引き継ぐことができず、現在は消失の憂き目に遭っている。ところが、不幸、不運のさ中にあって、わがメールアドレスだけは従来どおりに設定したため、受信だけは元のメールアドレスで可能である。これに反して、人様のメールアドレスを失くしたせいで、私からの送信メールはまったく不可能状態に陥り、困惑のままにお手上げ状態になっている。そのため現在の私は、わが不徳、いや無礼という悪徳に困り果てている。
 受信メールだけが可能とは、おのずから身勝手この上もない。(どうするものか?)と、思案投げ首をかこっていたところ、最初に受信メールにありついたのは、大沢さまからの送信メールだった。ほっと、胸を撫でおろした。ところが、お二人目の人にきのう、出合えたのである。すなわち、諦めきっていたさ中にあって、私は思いがけない受信メールに出合えたのである。わが心は、たちまち躍った。送信メールをさずけてくださったのは、会社同期入社のお仲間であり、さらには創刊以来直近にいたるまで一冊さえも欠かさず、「ひぐらしの記」のご購入にあずかっている渡部さん(埼玉県所沢市ご在住)である。かたじけない思いがほとばしると同時に、ありがたさがつのるためにあえて無断で、ここに記させていただいたのである。とことん、泣けるじゃありませんか! 
「このメールは、届くかどうかわからないけれど…」と、多分のお気遣いをされての送信メールだったのである。私はありがたさのあまり、すぐさまこの文章とほぼ同様のいきさつを書いて、返信ボタンを押した。次には心勇んで、渡部さんのメールアドレスを、大沢さまの下に保存したのである。
 三人目はねだって、ふうちゃん(ふうたろうさん)にお願いするところである。彼と私は、生誕地における竹馬の友である。もとより、おねだりしても無礼になるはずはない。いや、おねだりしなければ、ぱったりと友諠の途絶えを恐れるからでもある。おねだりメールが届けば、ふうちゃんのメールアドレスは三人目となり、渡部さんの下にすばやく保存されることとなる。
 老い先短い私には、お三方のメールアドレスの保存だけで十分である。いや、これらの人たち以外は、じっと待つより催促のしようがない。二月二十七日(日曜日)、二月は明日一日どまりとなり、早や体感温度の温かい、気温の暖かい夜明けを迎えている。