感極まる、ご投稿文に出合って……

 十二月五日(日曜日)。長い夜にあっては、未だ真夜中とも言える、三時近くです。目覚めて、枕元に置くスマホを手にしました。きのうはズル休みをしたため、後ろめたくなり、掲示板を見るのを遠のけていました。しかし、目覚めての時間つぶしには、スマホに勝るものはありません。恐る恐る、掲示板を覗きました。すると、高橋様のご投稿文、『創作相談室⑦』が掲示されていました。途轍もなく長い文章ながら、適当に段落を替えられて、とても読みやすい文章でした。創作相談室スタイルゆえに、ひとりの相談者をしたてて、高橋様が回答者になるという応答式で、文章が綴られていました。わが体験して知る狭苦しいスマホの文字盤にあって、高橋様はまるで「痒いところへとどく、麻姑(マゴ)の手」みたいに、難なくスマホを操られていました。先ず私は、高橋様のスマホ技術の高さに驚嘆いたしました。
 相談者の相談内容は、コンビ店にアルバイトに就くにあたっての、店舗選びのアドバイスを求めていました。これに応じて、回答者すなわち高橋様のアドバイスが連なります。実際には店(店舗)の生い立ちの違いから、縷々なお詳細に綴られていました。極めつきは、本部とフランチャイズ契約をしたフランチャイズチェーン店すなわち「オーナー店」と、本部が運営する「直営店」の違いが、豊富な知識とご自身の実体験を基に、易しく回答されていました。とりわけ、アルバイトとはいえ店舗内仕事全般のご紹介と、それにたいする心構えの持ちようへのアドバイスは圧巻でした。すなわち、相談者の不安を和らげる優しさあふれるものでした。
 高橋様の文章は、もちろん掲示板に張りついています。それゆえ、これで打ち切りとします。さて、この文章の主題はこうです。私は高橋様とは面識ありません。それでも、まさしく「文は人なり」という、成句を実感するものでした。私は、高橋様の膨大な知識とそれを表す文章力、加えてお人柄の優しさに心をうたれました。率直なことばで言えば、「心が打たれ、感極まって!」、起き出しきて、この文章をしたためました。いや、そうせずにはおれなくなりました。おのずから高橋様より快い夜をたまわり、感謝感激です。幾重にもお礼を申し上げます。おかげさまで、胸のすく、短い夜になりました。寝床にとんぼ返り、夜明けまでぐっすり眠れそうです。ぐっすり眠れることは、滅多にありません。幾重にさらに重ねて、何度となく感謝感激です。高橋様は夜勤でしょうか? 夜にあっても高橋様を慕う親衛隊が、お店の玄関口に列をなしているに違いありません。夜勤を終えたら、ぐっすりおやすみください。