「勤労感謝の日」

 才能ある者はその上に努力を重ねる。無能な者はその上に怠惰を重ねる。私は根っからの後者である。コンプレックスと自虐精神に苛まれて文章が書けない。実際のところは、書く意欲の喪失に見舞われている。わが精神状態を虐めるかのように、長い夜は加速している。時刻(5:52)では夜明けのころだが、未だ真夜中のたたずまいである。久しぶりにぐっすり眠れて、寝起きの気分は悪くない。「勤労感謝の日」(十一月二十三日)。それでも、パソコンを起ち上げて、すでに長い時間、頬杖をついている。現在の私は、夢遊病者状態にある。文章を書くのは、(もう打ち止めでいいかな……)と、思う。勤労感謝の日にあっては、やけに生前の父の働く姿が彷彿する。きょうは、懐かしく父の姿を偲んで、十分佳き日としよう。