生きているだけ

 長い夜、3:56。十月二十八日(木曜日)。目覚めたので起き出してきて、パソコンを起ち上げもう長い時間、頬杖をついている。無念無想という洒落た時間ではなく、悶々として何も浮かばず、いたずらに時が過ぎている。ひと言で言えば、つらい心境に陥っている。無理にネタを浮かべて、書く気力もない。そうかと言って、寝床へとんぼ返りをしても二度寝にはありつけず、悶々気分がいや増すばかりである。
 こう書いて指先を休めて、沈思黙考に耽る。文章を書く私にとっては、長い夜はありがたいはずなのに、とことん恨めしい気分に見舞われている。だから、こんなことを書いて、打ち止めにしようと思う。しかしこの先、夜明けまでをどう時間を埋めようか、とも思う。
 私は「生きる屍(しかばね)」なのであろう。机上に両腕を立て、エンドレスのごとくに、再び頬杖をつくしか能がない。きのうのように、不意打ちの停電にでもなれば諦めがつく。しかしそれは、望まぬ願いである。まだ、4:08である。