十月二十七日(水曜日)、書いている途中になぜか、停電に見舞われた。お手上げとなり、万事休す。慌てて眺めると見えようなく、どこかしこの家も真っ暗闇である。パソコンは機能不能となり、この先のキー叩きを諦めた。するとこんどはなぜか、数分後に明かりが点いた。もはや、平常心は失われている。そのため、記録としてこのことだけを書き始めている。
令和3年、すなわち今シーズンのセ・リーグにおいて、わがファンとする阪神タイガースは、きのう(十月二十六日・火曜日)の143試合にわたる最終戦において、中日ドラゴンズに敗れた。この結果、最終戦まで優勝争いをしていた東京ヤクルトスワローズが同日、横浜DeNAベイスターズに勝利したため、優勝を逸し2位に甘んじた。それでも私は、有終の美と称えている。スワローズは6年ぶりに優勝し、タイガースは16年間優勝から遠ざかることとなる。スワローズの優勝を祝福こそすれ、悔しさは微塵もない。『ひぐらしの記』は、15年目にさしかかっている。タイガースはこの先、いずれかの年に優勝するであろう。それを見届けるわが命はない。