きのう(十月十三日・水曜日)は、これまでの季節外れの暖かさを浮かべて、異常気象と書いた。もちろん、気象庁による公式なものではなく、わが体感に基づく当てずっぽうの考察にすぎないものである。当てずっぽうは半面、嘘っぱちに近似(きんじ)している。
きょう(十月十四日・木曜日)、夜明け前の私は、まさしく当てずっぽうは当てにならないという、思いをたずさえている。なぜなら、言うも言ったりきのうから、季節に違(たが)わぬ寒気が訪れている。具体的には、のほほんとしていた肌身に寒気が沁みている。実際にも寒気に身構えて、就寝時の私は、冬布団を重ねた。いよいよ季節は、冬将軍の先駆けにある。
確かに、これまでは寒気を感じず、それを嫌う私には、ありがたい異常気象と思えるところがあった。一方ではいまだに、好季節にふさわしいさわやかな秋晴れが遠のいていた。これまたわが当てずっぽうだけれど、秋天高い秋晴れは、いくらか冷気あるいは寒気をともなうものであろう。するとやはり、これまでは異常気象であったろう。異常気象をありがたく思うのはへんてこりんだけれど、へそ曲がりの私は、異常気象の快さに浸っていた。しかしながら、棚ぼたとも思えた異常気象は、きのうで打ち止めとなり、私は冬将軍の先駆けに心身共に、にわかに防御態勢を固め始めている。そうであれば仕方なく一方では、私はさわやかな秋晴れを望んでいる。嫌う寒気を感じて、もちろん願ったり叶ったりではないけれど、夜明けの空は、雨が上がってのどかな秋晴れの兆しにある。