七月二十日(火曜日)、今週は意図して「祝祭日」の移動がなされた、へんてこりんな週である。すなわちそれは、今週の「東京オリンピック」の開幕式(七月二十三日・金曜日)に合わせてのものである。具体的には「海の日」(七月二十二日・木曜日)、「体育の日」(金曜日)がカレンダー上に移されている。このため、おのずからその先の平常の週末(土曜日および日曜日)二日の休日と重ねて、今週には四連休が訪れる。四連休に応えるには国や国民は、東京オリンピックの華々しい開幕を果たさなければならない。ところが好事魔多し、とりわけこれに邪魔でもするかのごとくに、このところの主催地・東京都は、新型コロナウイルスの勢い盛んなぶり返しの渦中にある。暑い夏の訪れにあってもこれには、わが肝はどんでん返しに冷やされている。
確かに、新型コロナウイルスへの感染という不協和音は、日々至る所から鳴り響いてくる。挙句、肝を冷やしているのは私にかぎるものではなく、もちろん国民の多くは恐れて、冷やしている。幸いなるかな! 後れていた四国地方の梅雨も明けて気象庁は、日本列島の津々浦々に梅雨明け宣言をした。これと同時に日本列島の至る所には、「真夏日」(気温三十度以上)と「猛暑日」(気温三十五度以上)という、暑い夏の証しが訪れている。そのうえこれらは、夏季限定の熱中症を誘引している。すなわち、梅雨が明けても穏当とは言えない、日本列島特有の夏の気象である。それでも日本列島は、オリンピックの開幕日の前に梅雨が明けて、とりわけ開幕日の東京都の予報には雨マークを免れている。これこそ、まさしく天恵である。
新型コロナウイルスのぶり返しのせいで、確かに危惧するところはある。しかしながら一方、今週の日本列島がどんな見物(みもの)となるかと、心ワクワクするところはある。いや、そうなってほしいと、心底より願うところである。実際のところは東京オリンピックのファンファーレが、コロナを蹴散らすかどうかが今週の見物である。