六月十二日(土曜日)、パソコン上のデジタル時刻は、現在3:34と、刻まれている。パソコン自体はとっくに起ち上げて、すでにメディアの報じる主な配信ニュースを読み尽くしている。言うなれば目覚めて起き出して来たゆえの暇つぶしである。そうこうしているうちに、みずからの文章を書きたい気分が湧出すればと、願っていた。ところがそれは、叶わないままである。その誘因は、このところ常態化しているわが怠け心である。あけすけに言えばこのところの私は、まったく文章が書けなくなっている。いやなさけなくも、書く気分を殺がれている。
新型コロナウィルスに抗する二度目のワクチンは、おととい(六月十日・木曜日)に打ち終えた。それによる上腕の痛みは、一度目同様に顕れている。しかしながらこれまた、一度目同様に三日目となるきょうあたりから、痛みはかなり緩和、軽減されつつある。私の場合、不要不急の外出は控えて、一週間二・三度の買い物行を実践するだけである。これくらいの外向き行動ではワクチンを打つまでもなく、私はコロナに罹るはずはないと、高を括っていた。それでも打ったのは、国家事業に素直に応じるためだった。
ところが、打ち終えるとやはり、気分の安らぎをおぼえている。この気分こそ、まさしくワクチンによる予防注射の恩恵と、言えそうである。ひいては、人間の知恵にさずかる明らかな恩恵である。さらにワクチンは、日本の国のみならず、世界中の人々と共通の行為をした安らぎ感をもたらしている。すなわち、老いて、端くれとはいえ、まだまだ私は、人間の範疇にあるという、気分の安らぎ感である。
文章の体をなさないけれどこの気分を記して、約十分間の書き殴りに甘んじて、結文とするものである。やはり、文章が書けない。夜明けまで、悶絶しそうである。