五月十七日(月曜日)、小雨まじりのどんよりとした梅雨空模様の夜明けが訪れている。空模様から察すれば、関東地方の梅雨入り宣言もまもなくであろう。梅雨には十分に慣れているとはいえ、それでもやはり、梅雨の鬱陶しさには身構えるところがある。しかし、日本列島にあっては天水に恵まれて早苗や田植えの季節とあっては、歓迎こそすれ毛嫌いすることはできない。いやいや、天恵すなわち天水を喜ぶべきであろう。そうであれば集中豪雨や長雨など無く、すんなりと梅雨明けを願うところである。
今年(令和三年)にかぎれば長雨となり梅雨明けが遅れれば、予定されている「東京オリンピックおよびパラリンピック」の準備や開幕にたいし不都合となる。国と国民としては、これは避けなければならない。さらには梅雨の長雨が、新型コロナウイルスに新たな変異株を呼び込むかもしれない。このことでは今年の梅雨入りは、例年にも増して気が揉めるところである。
きょうは妻の年齢(七十七歳)が該当する、鎌倉市における六十五歳以上の人たちのワクチン予約の開始日である。そのため、起き立てにあって私は、すでに到着済みの予約案内文書をあらためて丁寧に読んだ。私と違って妻の場合は、さまざまな疾患を抱えている。これらの疾患が、禁止事項に書かれている基礎疾患との違いを確認するためであった。するとやはり、妻の場合は予約をためらうところがあった。ワクチンとはいえ、異物を体内(筋肉)に入れ込むには相当の覚悟がいる。私はこの文章は殴り書きに留めて結んで、今一度当該文書を読み直してみたいと思う。なぜなら、念には念を入れて、損なことはない。年老いたとはいえ、愛妻の身を守るためゆえにあしからず。ほぼ十分間の書き殴りなどやめて、休めばよかった。
小降りの雨は、強風をともなって勢いを増し、大降りになっている。きょうあたり関東地方は、気象庁の梅雨入り宣言をみるかもしれない。人間、生き続けることはほとほと困難である。