窓ガラスを開いて道路を見遣れば、のっぺりと黒ずんでいる。就寝中にあっては気づかなかったけれど、夜間に小雨が降っていた。ところが夜来の雨はすっかり上がり、五月八日(土曜日)、明るい陽射しの夜明けが訪れている。時刻はいまだ夜明けの頃(六時あたり)だけれど、太陽のもたらす朝日は、明るく昼間の輝きを放っている。
このところの自然界は人間界に、晴れまた雨も良し、のどかな日々を恵んでいる。一方、人間界は、新型コロナウイルスという魔界の魔物により、その恵みをはねのけられて、日常をはてしない気鬱に晒されている。恨めしいはやり言葉を用いて、ひと言で表現すれば現下の日本社会と国民は、まさしく新型コロナウイルス禍の渦中に喘いでいる。
全国的にはきのう一日で、6054人の感染者数がカウントされている。併せて死亡者数に至っては、なんと146人と伝えられた。一日当たりでは前者は、過去二番目の多さであり、後者はこれまでの最大の数値という。しかし、この先なお打ち止めの目途が立たず、政府はいっそう多くの自治体へ拡げて、対応策が延長および追加されることとなった。
きょうはそれを伝えるメディアニュースを引用し、日本社会の現下の世相として記し置くものである。もちろん、引用文へ逃げる姑息なものではない。やむなくそしてひたすら、日本社会の一大事を留め置くものである。
【政府、4都府県の緊急事態宣言延長決定 31日まで 愛知、福岡も】(5/7・金曜日、17:22配信 毎日新聞)。政府は7日夕、新型コロナウイルス対策本部を首相官邸で開き、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に発令している緊急事態宣言を5月31日まで延長すると決定した。感染が拡大している愛知、福岡両県も12日から31日まで新たに対象に追加する。変異株による感染増加が続く中、対策の継続や対象地域の拡大が必要と判断した。酒類を提供する飲食店への休業要請は継続し、客による酒類の店内持ち込みを認める飲食店も休業要請の対象に加える。路上での集団飲酒は規制を強化する。一方で、百貨店など大型商業施設(床面積1000平方メートル超)への休業要請は見直し、午後8時までの時短営業要請に緩和するが、各知事の判断で休業要請も継続できる。これまで原則無観客としてきたスポーツなどの大規模イベントは5000人か収容率50%のいずれか少ない方を上限に入場を認める。緊急事態宣言に準じた対策が可能となる「まん延防止等重点措置」の対象地域は北海道、岐阜、三重の3道県を9日から追加し、感染が落ち着いた宮城県を12日以降除外する。現在対象の埼玉、千葉、神奈川、愛媛、沖縄の5県は期限を31日まで延長する。