三月二十九日(月曜日)、あえて書くまでもない、わがきょうの行動予定を記している。きょうは「大船中央病院」(鎌倉市)の消化器内科における通院日である。ほぼ半年前にされている予約時間は、午前九時である。ところが、主治医の診察前に採血など、データにかかわる検査は、この時間より先に済ましておくようにと、言われている。おそらく、検査データを診断のひとつにされるのであろう。こんなことで私は、やむなく朝駆けの通院を強いられている。もちろん、朝食抜きの通院となる。
私は起き出すやいなや、通院への着衣をととのえた。そして現在、予期していなかったキーを叩き始めている。通院準備と出かける前の慌ただしさをかんがみて私は、早々と休筆を決め込んでいた。ところが、通院の準備を終えたことから、焦燥する心に余裕が生まれた。そのため、この文章を書き始めている。いや、文章とは言えず、出かけるまでの隙間の時間を埋めるだけの、時間つぶしにすぎない。パソコン上のデジタル時刻は、5:26と刻まれている。
先ほど階段を下りて、郵便受けから取り出した朝刊は、雨除けのラップに包まれていた。ラップは濡れていた。あいにく、雨の通院となりそうである。雨をついての通院にあって、どんな診断が下されるであろうかと、恐々するところがある。きょうは、心もとない「春の一日」になりそうである。嗚呼、桜、哀しや! 私、悲しや! である。