3月21日(金曜日)。春眠暁を覚えず。風雨まったくなく、のどかに晴れた夜明けが訪れている。人間界に対する、春彼岸の粋なおもてなしと言えそうである。それなのに私は、書く気分なく起き出している。しかし、格好の気分転換を兼ねて、このことだけは書いて置こうと思い、パソコンを起ち上げている。それは、わが固有の春到来の徴(しるし)でもある。
きのう、毎年恒例の「ふるさと便」が宅配されて来た。送り主は、ふるさとのフクミ義姉亡き後を引き継いで、隣町(菊池市)に住む次女(姪っ子)である。段ボール箱を開けると、姪っ子が漬けた「高菜漬け」がワンサと押し込まれていた。さらにはたぶん、最寄りの「道の駅」で買ったのであろうか、手作りの味噌類や菓子が詰まっていた。ふるさと便の特徴は味を占める前に、今は亡き長兄や義姉をはじめとして諸々の御霊を偲び、かぎりなく郷愁が沸き立つことである。わが生存中にあっては、姪っ子からのふるさと便は絶えることはないであろう。このことからこののちのふるさと便は、この先ごく短い期限付きである。ゆえに愛(いと)おしさが増して、このことを書き忘れては「罰が当たる」ものである。
きょうは書くまでもない自己都合の文章を書いて、恥を晒している。だけど、一向に構わない。朝日はいっそう輝きを増している。私は望郷をつのらせている。寝起きの気分は安らいでいる。
きのう、毎年恒例の「ふるさと便」が宅配されて来た。送り主は、ふるさとのフクミ義姉亡き後を引き継いで、隣町(菊池市)に住む次女(姪っ子)である。段ボール箱を開けると、姪っ子が漬けた「高菜漬け」がワンサと押し込まれていた。さらにはたぶん、最寄りの「道の駅」で買ったのであろうか、手作りの味噌類や菓子が詰まっていた。ふるさと便の特徴は味を占める前に、今は亡き長兄や義姉をはじめとして諸々の御霊を偲び、かぎりなく郷愁が沸き立つことである。わが生存中にあっては、姪っ子からのふるさと便は絶えることはないであろう。このことからこののちのふるさと便は、この先ごく短い期限付きである。ゆえに愛(いと)おしさが増して、このことを書き忘れては「罰が当たる」ものである。
きょうは書くまでもない自己都合の文章を書いて、恥を晒している。だけど、一向に構わない。朝日はいっそう輝きを増している。私は望郷をつのらせている。寝起きの気分は安らいでいる。