休めばいいのに、書いてしまった

 12月8日(日曜日)。壁時計の針は、起き出し時刻を定時と決めている、5時前あたりを回っている。さて、私はこんな思いをたずさえて、パソコンへ向かっている。きょうは日曜日。かつ、夜長の季節にあってはいまだ、真っ暗闇の夜の佇まいにある。休めばいいのにバカな私は、ネタの浮かばない文章を書き始めている。自己発奮、みずからを鼓舞する、あるいは自分自身に鞭打ちするという、言葉がある。これらの言葉は、現在のわが心理状態を表している。すなわち、日曜日や夜長のたたずまいにかこつけて休めば、それっきりで再始動が危ぶまれる。それを避けるためには何かを書こうと、文字どおり自分自身に発破をかけているところである。ネタ不足は究極に陥り、何でもいいからネタらしいものが浮かぶのを待っている。ゆえに、この先続けても様にならない文章である。
 現在、私は84歳。すでに何度も繰り返し書いているけれど、この年齢がわが日暮らしにこびりついて、絶えずわが行動や心象を脅かしている。実際のところでは心象は翳り、行動は制限される憂き目を見ている。おのずからわが日常活動には物見遊山などありえず、もっぱらゴミ出しや買い物行動だけで留まっている。いくらか自分がいなければと思うもの、いくらか役立っているのかな? と思える行動は、妻の生存支えにすぎない。
 ここまで書いてようやく、ネタらしいものが浮かんで来た。私は、喜び勇んでそれにパクついている。わが買い物の街・大船(鎌倉市)にあっての私は、めぐるコース(ほぼ順路)としては通常、これらの店を擁している。わが家の門口を出ると、最寄りの「半増坊下バス停」へ歩いて向かう(約3分)。巡ってくる「大船行き」(江ノ電バス・本社藤沢市)に20分ほど乗車し、終点一つ手前の「行政センターバス停」で下車する。この先は、大きな買い物用のリュックを背負って、とぼとぼと歩いて買い物コースへ入る。最初は「大船市場」である。ここは野菜と果物の安売りを謳う、専門量販店である。店内には買い物客がほぼ一日じゅう、10名ほど横並びで立つレジ係(中年、高年入り交じりの女性たち)の呼びかけを待ってズラリ並んでいる。ここで目当ての買い物を終えると、次には2分ほど歩いて、「鈴木水産」の店内に入る。ここは大船市場とは真逆に、文字どおり海産物の安売り専門店である。ここもまた店内は、「押すな、押すな」の盛況、混雑ぶりである。私は、何らかの物を必ず買う。この先、10分ほど歩いて向かうのは、いつも買い物のメインをなす「西友ストア大船店」である。ここへ行く前にときには、行きつけの店へ立ち寄る習わしがある。一つはドラッグストアであり、そして一つは、100円ショップである。大船の街には全国チエーンのコンビニが4店舗あるけれど、こちらは要無しである。かつての松竹撮影所の跡地には、鎌倉女子大と「イトーヨーカドー大船店」が並んでいる。ところがこの店は街中から遠くて、わが買い物コースから外れている。ゆえに私の場合は、スーパーでは西友ストア一辺倒である。西友ストの野菜売り場と生魚のフロアは、大船市場と鈴木水産の煽りを食って、買い物客少なく売り場は閑古鳥が鳴く状態にある。
 もうこの辺で書き止めないと、無駄な文章のだらだら書きになる。デジタル時刻は6:23と刻まれている。夜明けの太陽の光はまだ見えない、殴り書きの顛末である。