8月18日(日曜日)。台風は九分九厘の害と、一厘の益をもたらす。こんな突拍子もないことを心中に浮かべて、起き出している。台風のもたらす害は、あえて言うこともない。だから、益と感ずることだけを書けばこんなことが浮かんでいる。特に今回の台風はわが家周辺に限れば、日照り続きを断って、恵みの雨をもたらしてくれた。きのうは、こちらは無限に台風一過の日本晴れを忘れず恵んだ。加えて、きょうの夜明けにあっては季節を変えて、網戸から爽やかな秋風が吹き込んでいる。こんなに益があるのに、たった一厘ではすまなくて、一分に置き換えていいのかもしれない。こんなことをネタ代わりにするようでは、もはや「ひぐらしの記」はおしまいである。だから、この先は書き止めにして、道路の清掃へ足を運ぶことを決意した。きのうの夕方には、ようやく乾ききった落ち葉を70リットル入りの透明袋に詰め押し込んだ。ゆえに今朝は、その仕上げ作業である。確かに、大量の落ち葉で手を焼いたけれど、きのうだけは台風のせいにはせずに、懸命に掃いた。それほどに台風のもたらした雨は、わが気分を和ましていたのである。道路の掃除を終えれば、雨にふやけた土壌から、庭中の夏草を引き抜くつもりでいる。尻切れトンボ、悪しからず。だけど、爽やかな秋風がわが心身を潤している。行く夏を惜しんで、ウグイスが鳴いている。