2月26日(月曜日)、デジタル時刻は4:53。私は腹立ちまぎれに起き出している。何たる悪天候続きだ。季節は、春待ちの人間を虚仮(こけ)にしている。私自身にかぎれば、とりわけひどい仕打ちを被っている。季節狂いのせいで、風邪をひいてしまったのだ。
このところの私は、「卓球・世界選手権団体戦」(韓国・釜山)にかかわるメデイアの記事の引用文にすがって、長い文章を書いている。引用文と言っても、それだけをポッと、移記するわけにはいかない。その前後には、いくらかの文章を付け足さざるを得ない。そのこともあって、わが凡庸な脳髄は疲れている。
卓球自体はすでに決勝戦を終えて、選手たちは母国へ帰還を始めている。おのずから私は、今回の世界大会の記事の引用は、(もう打ち止め)と思っていた。ところが、きょうもまた私は、引用文にすがっている。いや、どうしても引用したくなっている。なぜなら、風邪の症状などそっちのけにして、わが心の和む記事だからである。私はこんな記事に出遭いたくて、あらゆるスポーツのテレビ観戦に興じている。言うなれば、スポーツ競技のもたらす美的風景、テレビ観戦の醍醐味である。
「中国の選手が撮っているのが微笑ましい」 日本―中国戦後に生まれた“友好の1枚”に広がる感動【世界卓球】(2/25・日曜日、19:33配信 THE ANSWER、写真:ロイター)。世界卓球団体戦(韓国・釜山)は24日、女子決勝が行われ、日本が5連覇中の絶対女王・中国と対戦し、53年ぶりの世界一まであと1勝に迫りながら逆転で、2-3で敗れた。5大会連続の銀メダルとなった。ワールド・テーブルテニス(WTT)は試合後、表彰式で撮影された“友好の記念写真”を公開。「中国の選手が撮っているところが微笑ましい」「なんて素敵な写真なんだ!」などと日本ファンから多数の反響が集まっている。【画像】。
「中国の選手が撮ってるのが微笑ましい」「スポーツの素晴しさ凝縮」 日本×中国の決勝後に撮影されていた“友好の記念写真”日本が歴史的大金星までわずかに及ばなかった試合後、表彰式でメダルを授与された4か国が仲良く記念撮影を行っていた。互いを称える雰囲気が写真でも伝わってくる。
自撮りをしていたのは金メダルを獲得した中国・王芸迪。白い歯を見せたその後ろに、中国代表の監督、選手が並んで笑顔で座っていた。さらにその背後には早田、平野、張本、伊藤、木原と渡辺監督が、獲得した銀メダルを手に嬉しそうにカメラに見せていた。隣には、銅メダルだったフランスと香港の選手たちの姿も。試合が終われば互いに切磋琢磨する仲間たち。爽やかなシーンだった。
写真を投稿したワールド・テーブルテニス公式X(旧ツイッター)は「これらの笑顔が全てを物語っている」とこの場面を文面で表現。激闘を終えた女子たちの姿に注目していた。日本ファンも感動した様子のコメントを寄せている。「選手が互いをリスペクトする精神、感動しました」「いい写真だ。スポーツは素晴らしい!」「中国の選手が撮っているところが微笑ましいです」「試合中とは別人だわ」「激しく争うライバル同士だけど、試合が終われば、みんな仲良し」「うわー!なんて素敵な写真なんだ!」「いい写真は何度見てもいい写真」「こんなスポーツの素晴しさが凝縮された良い写真ってある?」
優勝には惜しくも届かなかったが、日本の選手がプレーとその振る舞いでファンを沸かせた今大会。最後も気持ちよく締めくくられたようだ。素晴らしい写真をここに張り付ける技術をもたない私は哀れだ。現在、5:28。
文章の途中立って、私は枕元に置く市販の風邪薬を取り出し、蛇口をひねり服んだ。引用文はありがたいものである。僅かな時間の書き殴りで済んだ。ゆえに、風邪は長引きそうにない。だけど、甘えてはならないと、自分自身を戒めている。やがて夜明ければ、季節狂いのきょうの天気が気になるところである。