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「作者冥利」という言葉は、夢まぼろし

九月十二日(月曜日)、きょうもまた私は、夜明け前の電灯の下、パソコンを前にして木椅子に座っている。眠く瞼は半開きだけれど、執筆時間はたっぷりとある。睡眠中はもちろんのこと、起きてパソコンに向っているときには、難聴用の集音機は両耳から外してい...
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☆前田さんの文章は個性輝き素晴らしいです☆

前田さんの文章は、大沢先生がおっしゃる通り、今回の『ひぐらしの記 切ない「特上寿司」』を含めて、たいへん素晴らしいです☆御自身の自己批判が強いため、☆前田さんの個性☆=☆前田さんの長所☆にお気付きになっていらっしゃらないところがあるかと思い...
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身も蓋もある今日の「ひぐらしの記」

昨夜は中秋の名月が見られるはずだったのに、テレビ番組で片貝まつりでの花火大会を放映していたので、思わず色取りの美しさに見続けてしまって、すっかり失念してしまった。実家に居たら、きっと美しい月夜をながめられたに違いない。 今朝の前田さんの「ひ...
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切ない「特上寿司」

九月十一日(日曜日)、いまだ夜明け前の暗闇にある。夜が明ければ快い秋風をともない、朝日が輝くであろう。きのうの昼間の胸の透く秋空を見上げて、私はこんな思いを膨らましていた。すなわち、天変地異のない自然界の恵みは、人為のどんな恩恵をも凌ぐもの...
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文章にならない、書けない

九月十日(土曜日)、起きて窓ガラスを開けたら、冷ややかな秋風が吹き込んだ。望む大空は少し明るんで、淡い日本晴れである。ようやく待ちくたびれていた、さわやかな空の夜明けである。それでも風が強いのは、南の海に発生したと言う、台風の前触れであろう...
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人生訓と人生観

九月九日(金曜日)、雨は降っていないものの、まったく朝日の見えない、どんよりとした曇り空の夜明けである。このぶんでは昼間にも、胸の透く秋空は望めそうにない。季節、端境期特有の残暑もなく、きのうの私は、寒気に震えていた。恐れていた台風11号は...
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掟(おきて)破り

九月八日(木曜日)、小雨模様の夜明けを迎えている。九月になって早や一週間が経つけれど、ちっとも秋らしくない天候が続いている。せっかくの好季節にあっては、至極残念無念である。しかし、自然界の営みゆえに、恨みつらみはない。恨みつらみは、人間界の...
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私の庭

ただ今六時十一分、もちろん朝です。窓を開けて昨日のことを思い出した。そうだ、月下美人の開花を見るのだった。さかなクンではないけれど、「ギョギョギョ」である。すっかり忘れてしまっていた。月下美人の花は人知れず咲いて、うなだれている。今朝も雨が...
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私の庭

本日は私の庭も雨模様。しとしとと降り続いている。月下美人の開花が始まりそうだ。蕾の先がポカンと開いて、夜を待っている。晴れた月夜を待っていればようものを。へそ曲がりな美人さん。何回見てもあきないこのとき。ときめきはもうないけれど、咲いてくれ...
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わが人生における最大難渋、それはデジタル社会

九月七日(水曜日)、いまだ夜明け前の暗闇である。目覚めたゆえに起き出している。文章を書く時間はたっぷりとある。ところが書けない。文章は心象風景が醸す描写である。気力充実、気分上昇のおりにはやたらと書ける。しかし、その逆のおりはまったく書けな...