秋の朝

 8月30日(水曜日)、自然界はすっかり秋モードへ変わりました。身近なところでその証しは、朝夕の風の冷ややかさです。さらに一つ加えれば、朝、昼、夕の空の高さと色の澄明さと美しさです。現在の夜明けの空は、まさしく秋の朝の証しを清々しく演じています。青く澄みわたる大空には、真っ白くちぎれた浮雲が浮かんでいます。そして、朝日が大空をキャンパス替わりにしてそれらを照らし、壮大なパノラマ図を描いています。いっとき大空は、朝焼けみたいな彩りを見せていました。ところがそれは消えて、今は青色と白色のツートンカラーで、これまた絵になる風景を演じています。確かな、清々しい初秋の朝の訪れです。おのずから自然界は、朝だけにかぎらず、朝、昼、夕、そして夜の月光など、恵みを変えてわが気分を癒してくれます。
 きのうの私は、予約済に内視鏡(大腸)検査の当日であり、ほぼ一日中その対応に明け暮れました。検査結果は、明後日(9月1日)の午前9時の予約となっています。このほか、このところの私は、医療行動(通院と薬剤の服用)に追い立てられています。挙句、現在のわが日常行動は、これらに買い物行動を加えた二本立てです。かつての映画見物のように娯楽であれば、二本立てでも、三本立てでもお構いなしです。しかし今や、そんな心境は夢まぼろしです。
 私にかぎらず生きている人間は、なお生きるための悩みは底なしです。これを和らげてくれるのは、自然界の恵みとそれを寿ぐ謳歌です。「まん丸のお月さん」を目がけて、月ロケット発射など、人間の驕りであり、愚の骨頂です。自然界を人間の欲得まみれに変えるのは、人間の悪知恵です。しばし私は、秋の朝が恵む大空のパノラマを愉しみます。わが気分癒しの、一等賞です。