世の中の出来事、二つ

 8月24日(木曜日)。目覚めてみればすっかり夜が明けて、朝日がカンカン照りに輝いている。文章を書く時間はない。それゆえに朝日新聞の朝刊・きょう付け(24日)の記事にすがり、二つの出来事を転記し記録に留めるものである。一つ目は、こうである。第105回全国高校野球選手権記念大会は23日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で決勝があり、慶応(神奈川)が8-2で仙台育英(宮城)を破り、1916(大正5)年の第2回大会以来107年ぶり2度目の優勝を果たした。昨夏、東北勢としては初優勝した仙台育英の史上7校目の連覇はならなかった。二つ目は、このことである。東京電力福島第一原発の処理水について、東電は早ければ24日午後1時から海への放出を始める。廃炉完了の目標の2051年までに終える計画だ。経済産業省は23日、放出を前に風評・流通対策の会議を開き、小売業界の団体トップに、「三陸常磐もの」の取り扱いや販売促進を求めた。
 どちらも長い年月だ。残り短いわが命には、行き先知らぬ出来事である。もちろん、この記録を再び読み返すことは無さそうである。世の中の出来事は、悲喜交々に無限である。だとしたら、清々しい日本晴れの朝の、今を愉しむことが最良かつ最大の悦びであろう。ウグイスの声はすっかり途絶え、セミの声は鳴き焦っている。人間は、笑ったり、泣いたりである。