昨夜(1月13日・月曜日)、宮崎県は震度5弱の地震に見舞われたという。地震は大小、時を選ばず日本列島のどこかを絶えず脅かしている。中でも震度5弱に出遭えば人は、生きた心地のしない恐怖に晒される。幸いにも昨夜の地震には、大きな被害は報じられていなく、ひとまず安堵するところである。1月14日(火曜日)。壁時計の針は、6時近くを小気味よく回っている。一方、人間社会にあっては、きょうという1日が、無事安楽にめぐることはない。柱時計は人工の産物だから時々刻々、障りなく秒針を刻んでゆく。ところが、生身の人間の個々人の集合体である人間社会は、そうはいかず絶えず、人間自体がしでかす混乱の渦の中にある。様々な事件、突如の事故など、かぎりなくあまたある。衣食住プラス金銭の不自由、避けて通れない人体の病、ほか生きるための難行苦行は計り知れなくある。これらに異常気象がもたらす災害、さらには地震をはじめとする天変地異の鳴動が加わって、人間の日常生活は常に脅かされて営まれている。これらを克服して生きるためにはもとより、個々人は強靭な精神力と生きるための知恵を備えていなければならない。翻って、私にはそれらがない。挙句、人生の終末を生きる私は、生きるための戦いに悪戦苦闘を強いられている。実際には人生の終わり方を鑑みて、心身の安らぎを阻まれている。こんなことを書くようでは、とうとう気狂いになってしまったのかと、自覚して思うところである。「ひぐらしの記」は、確かな止め時にある。このところの私は、頓(とみ)に文章を書くモチベーション(意欲、気力)の萎えに見舞われている。ところがそれは、総じて克服できそうにない、人生の終末現象だからいっそう厄介である。あれれ!…、急に胸の痛みをおぼえている。しばし、収まるのをじっと待っている。文章は閉じる。
あれれ!…
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