芦の原の夢

埼玉文学賞受賞作家の本
芦の原の夢
大沢久美子著

46判 上製本 216頁
定価 2,000円

 この小説の主人公織田龍吉は、著者の母方の祖父をモデルにしたものであるが、著者はこの祖父を知らない。彼は著者が生まれる二ヵ月前にこの世を去ったからである。彼は明治十三年に兵庫県豊岡村に生まれた。十六歳で大工の棟梁になったが、島根県の宍道湖西岸の芦の原を田園地帯にする壮大な夢を抱いて明治、大正、昭和初期の激動の時代を生きた波乱万丈の物語である。