蘇る父の言葉

 今朝の「ひぐらしの記」に「あんぽんたん」という言葉が出て来て、ふと、父のことが偲ばれました。父がこの言葉を使うときに口元に浮かべていた「からかい」に似た笑みを思い出したのでした。父はこの言葉に「底抜け」を付け足し、「おまえは、あんぽんたん底抜けだな」と言いました。その言葉よりもきつい言葉に「だらすけ」がありました。こちらは本当に「馬鹿だな」と呆れ顔で言われ、「あんぽんたん」よりも傷つきました。
 今となってはもう聞けない言葉ですが、限りなく父が恋しくなりました。