秋の夜明け

明後日の「敬老の日」(9月16日・月曜日)へ繋がる、三連休の初日の夜明けを迎えている(9月14日・土曜日)。大空は見渡すかぎり遮(さえぎ)る雲のまったくない、秋天高い日本晴れにある。自然界の恵みこれに勝るものはないと思うほどに、胸の透くパノラマ模様である。おのずからわが気鬱症状は去って、なお明るく一変している。私は一行でも書かないと、(文章は、もう沙汰止みになる)という思いで、パソコンを起ち上げた。ところがこの思いは、しばし夜明けの空を眺めていると、つれてしだいに遠のいた。わが気分直しにあってはカンフル剤と思うほどに、夜明けの大空が恵んだ効果覿面の処方箋だった。気分すぐれず休むつもりだったけれど、大空の恵みに遭遇し、一行を免れてここまで書いている。しかしきょうは、ここまでのこの文章でこの先は止めても、十分なのかもしれない。なぜなら、秋の夜明けの気分を十分に味わっている。パソコンを起ち上げなければ、その気分を書くことはできなかったからである。もとより、文章とは言えず恥を晒しても、沙汰止みの寸止めにはなりそうである。日本晴れは朝日を帯びて、満天をいっそう大海原模様に強めている。