無題

 5月14日(火曜日)。きのうの土砂降りの雨は、どうやら止んでいる。しかし、未だに名残をとどめて、朝日はお出ましにならない。ただ、きょうの予報は晴れである。確かに、前面の窓ガラスを通して大空を眺めていると、いくらかその兆しはある。初夏の好季節にあっての雨は、真っ平御免である。なぜならやがて、雨の多い梅雨の季節になる。だから5月は、めいっぱい自然界の恵みを享けたい思いである。ままならないのは自然界もまた、人間界同然である。
 さて、究極のマイナス思考を記そう。人間は悩むために生まれてくる。私には、きょうとあさってに通院予定がある。きょうは当住宅地内の最寄りのS医院である。こちらは二つの薬剤切れにともなう、ひと月ごとの通院である。きょうは血液検査と、現在服用の薬剤にともなう筋肉痛を訴えるつもりである。あさっては「大船田園眼科医院」(鎌倉市)への通院である。こちらは半年ごとの予約通院である。診療は、緑内障の経過観察とそれにともなう点眼薬もらいである。
 もはや、こんなことしか書けない「ひぐらしの記」はなさけない。しかしながら私にかぎらず、人生の終末を生きる多くの人の生き様模様でもある。だからと言って、人様をだしにして、わが心が和むことはもちろんない。もちろん、どうあがいても避け得ない生き様模様である。だったら、ほどほどに悩むくらいがわが身のためであろう。
 きのうに続いてきょうもまた、休むべき文章を書いてしまった。それは、惰性が絶えることを恐れたからである。なぜなら「ひぐらしの記」は、惰性のもたらす継続にすぎない。こんな文章には、表題のつけようはない。大空は晴れてきた。だけど、心ウキウキにはならない。