望月窯だより

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 手元に2018年12月9日の読売新聞の切り抜きがある。古閑さんから送っていただいたものである。父が「禅寺丸柿」の苗を植えた話を掲示板に投稿したら、たまたま記事を目にして送ってくださった。その禅寺丸柿の木は、父が亡くなって手入れが行き届かなくなってすっかり弱ってしまい、枯れる寸前だった。ある年弱った幹から枝が伸びてそれを大切に育てていたら、数年前から新しい幹に成長した。一昨年やっと花が咲き実が成ったけれど雹の被害を受けてしまった。昨年も数個実が成ったが、実らなかった。今年はじめて六個ほど無事に熟れた。妹はその柿を食べたことがないという。父の元気だった頃は、毎年沢山実実が成って、楽しみだったのに、妹は食べる機会が無かったようだ。妹は一口食べて「この食感といい、味といい、これぞ柿よね」とおいしい、おいしいの連発。ふたりで顔を見合わせて、「大事に育てようね」と頷き合った。