再び私の朝

 前田さんばかりでなく、私にも朝が来ました。洗濯をしようかどうしようかと迷っている内に青空が見えてきました。この時期は外出すれば汗だくになり、着替えが必要になってきます。おのずから洗濯物が溢れます。一日に三度も四度も着替えをせねばならなくなるときもあるので、「洗濯どうしよう」となる。毎日洗濯すれば良いのだけれど、それは私の場合不経済である。けれど、梅雨時にあっては、気持ちのタイミングが合わないと洗濯物を溜める結果となり、モヤモヤした一日になってしまう。
 私が洗濯を好まないのは、干した洗濯物を取り込んで畳む行為である。たいしたことは無いと思う人もいるだろうけど、なぜか私は洗濯物を上手に畳むことが出来ない。それで、洗濯が億劫になるのだ。それだけでなく、所定の場所に仕舞うのが面倒なのだ。
 もう一つは、アイロンかけである。ずっと昔の事だけれど、勤めをしながら毎日の家事に追われ、体が疲れていた頃、アイロンかけをしながら眠ってしまったことがある。畳の上にアイロンを置いたまま眠ってしまっていた。一瞬であったけれど、焦げ臭い臭いで目が覚めた。頭の中は真っ白だった。幸い、畳に少し焦げ目が出来た程度だったけれど、水をかけて濡れたぞうきんを焦げ目に置いておいたのだけれど、一日中火事にならないか心配だった。それがトラウマになってアイロンかけができなくなってしまった。いまだにアイロンかけはしたことがない。
 料理、洗濯、掃除だめ。家事失格の私にも、朝は確実にやってくる。さあ、一日の始まりである。朝日が輝いている。洗濯機は回っている。