十月十九日(水曜日)、きのうの「へま」を引きずり、気分の重たい夜明け前にある。きのうのへまとは、長々と書いた文章が消えて、なぜか前日の文章にきのう書いた文章の見出し語だけを乗っかけて、投稿ボタンを押していたのである。へまの経緯は、今なお分からずじまいである。いよいよ私には、認知症の兆しが表れているのかもしれない。うっかりミスとは言えず、病の兆しであれば一時のへまと言って、安穏としてはおれないつらい事件だった。これに重ねて怯えていることでは、きのうは水道水の出しっぱなしがあった。ゆえにきのうは、わが神経を危ぶむ一日だったのである。きのう書いて消えていた文章の表題には、「風前の灯をフーフー、吹いている」と、付けていた。それは「ひぐらしの記」を書く気力が萎えて、今にも消えそうは風前の灯を消すまいと、竹筒の火起こしをフーフー吹いている風景になぞらえたものだったのである。しかし、こんな無意識の「へま」をやるようでは、いよいよ「ひぐらしの記」は蔵入れ(終結)の決断の時にある。きょうはみずからに謹慎を課して、書くつもりなく起き出してきた。ところが、こんないたずら書きをしてしまった。きのうに続いて「詫びる」ところである。