一日を生かされた、テレビ観戦

 十月九日(日曜日)、どんよりとした曇り空にあって、雨のない夜明けが訪れている。明日の天気予報は聞いていないけれど、行楽日和とは言えそうにない三連休半ばの空模様である。起きてきて、生きている証しの文章を書いている。
 きのうの昼間は、プロ野球、阪神タイガース対横浜ベイスターズ戦のテレビ観戦に興じた。試合は今シーズンの公式戦を終えたのちの、クライマックスシリーズの初戦だった。どちらかが二勝すれば、次のステージへ臨めることになる。次の相手は、今シーズンの公式戦で優勝した東京ヤクルトスワローズである。きのうの試合は、タイガースが勝った。それゆえきょうも勝てば、タイガースは次のスワローズ戦へ勝ち進むことになる。負ければ、明日の試合でどちらかに決まる。きょうもまたわが夫婦は、身構えてテレビ観戦をすることとなる。
 夜は、世界卓球選手権のテレビ観戦に見入った。男子は準決勝で中国と対戦した。結果は2対3で惜敗した。しかし、日本チームは予想を超える大奮闘だった。女子は決勝戦で、これまた中国と対戦した。試合結果は、0対3の完敗だった。中国の強さが際立った。しかしながら、男女両チームともに、神業とも思える技量を発揮した。神業とは、人間業ではないという決まり切った表現である。私は、中国であろうと対戦国にお構いなく、技量を称賛し堪能した。男女とも中国に負けたとはいえ、私はまったく引けをとらない日本選手の技量の凄さに酔いしれた。
 結局、きのうの私は、昼夜のスポーツのテレビ観戦で、気分の良い一日を過ごした。きょうの私は、きのうに続いて「柳の下のドジョウ」を狙っている。ひたすら、他力本願にすがるわが生存である。