素晴らしい朝

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   今朝の掲示板は皆さんの熱き心が伝わってきて私の心も燃えています。たまごさんの塚本晋也監督の「HAZE」に対する深い洞察、高橋さんの丁寧な感想、古閑さんのお庭の近況。どれもその思いが伝わってきます。
大岡昇平「野火」を読んだのは二十代の頃でしたから、そのあらすじすら思い出せませんが、手元の書棚の埃をかぶった文庫本を取り出すと、一枚の葉書が挟んでありました。48・7・16と消印が押されています。裏面には「第248回日芸の集い」とあり、その当時私が所属していた「日本文芸同人会」の代表小林茂氏からの案内状でした。会場は赤羽会館。読書会大岡昇平作「野火」(新潮文庫本九十円)とあるので、このときに購入して読んだのでしょう。日本文芸同好会は同人誌「脚光」を発行していた。
本の表紙の裏に48・7/22読書会、「人間は生きる為に生まれているのであることを再認識されられた。死に直面しても、生に対する万分の一の可能性を期待するのである」と私の手書きが記されている。
何のために生きているのか、いかに生きるべきかもがき苦しんでいた私の当時が思い起こされました。小説とはと問い続け、答えを探し求め続けていたとき、田端信先生に巡り会い、「現代文藝社」を立ち上げ、現在に至っています。
たまごさんのお陰で、思いがけず「現代文藝社」の原点に立ち戻った今、「野火」を再び読んでみようとおもいます。たまごさんに感謝します。