11月25日(月曜日):6時07分。夜長の頃にあって、薄っすらと雨の無い夜明けが訪れている。このところの就寝の遅れをようやく遠のけて、ぐっすりと眠れて気分良く起き出している。きょうの文章は、このところ書き続けてきた「WBC12」(野球の国際試合、東京ドーム)の結末と、きのう千秋楽を迎えた「大相撲九州場所」(福岡国際センター)における、優勝争いの結果を綴るものである。
前者にあっては、優勝決定戦と3位決定戦が行われた。先ずは昼間、アメリカ代表チーム対ベネズエラ代表チームによる3位決定戦が行われて、アメリカがベネズエラに勝利し、3位と4位に分けた。ナイター(夜間試合)では、日本代表チーム・侍ジャパン対台湾代表チームによる優勝決定戦が行われて、こちらは台湾が4対0で勝利し、台湾が優勝を決めて、日本は2位に甘んじた。
閉幕まで長くテレビ観戦を続けてきた私には、愉しみと同時に就寝時間の遅れがともない、この間、浅い眠りを強いられていた。ところが昨夜は、侍ジャパンの敗戦を見終えて、いつもより比較的早く、11時前に就寝した。侍ジャパンの敗戦に観念し、また長い間の観戦疲れなのか昨夜は、トイレ起きも三度くらいで済んで、かなりぐっすり眠れた。熟睡の効果は、寝起きの気分を和らげている。
もう一つの15日間における大相撲のテレビ観戦にあっては、きのうの千秋楽において、大関琴桜が初優勝で飾った。千秋楽の最後の取り組みは、共に大関で東西に分かれ、かつ13勝1敗で相対した琴桜対豊昇龍戦だった。豊昇龍は二度目、大関になっては初優勝を狙っていた。琴桜(佐渡ケ嶽部屋・二十七歳)は、先大横綱・亡き祖父「琴桜」、そして現在の佐渡ケ嶽親方、元関脇「琴の岩」を父親とする力士である。今場所の優勝から繋がり来場所は、「綱取り・横綱」へ向かうという。まことに晴れがましい琴桜の初優勝だったのである。
この二つのテレビ観戦を見終えて、きょうからわが日常が始まることになる。11月は残りの今週が過ぎると、来週からことしの最終月・12月に入る。二つのテレビ観戦を終えて私は、寂しさと侘しさつのる、ダブルの心象に脅かされる年の瀬を迎えることになる。しかし自然界は、わが切ない気分などつゆ知らず、冬空の満天に真っ青の日本晴れを輝かしている。いや自然界はありがたいことに、わが切ない気分を宥(なだ)め賺(すか)している。