波うちよせる家(品切れ)

第二十九回泉鏡花記念金沢市民文学賞受賞
波うちよせる家(品切れ)
遠矢徹彦著

46判 並製本 224頁
定価 1,800円+税

 私の従兄で医療労働領域のすぐれた活動家だった泉名武郎は、都会の生活に疲れ、妻子を連れて帰郷した。その彼から一度遊びに来ないかと手紙が届き、私は休暇を取って訪ねていく。五年ぶりに出会った武郎に私が見たものは……。表題作の他に「ボルバの行方」「ぼくが木の鳥を削り終える日」「光る鍵」「18号棟」の四篇を収録。(新日本文学会出版部発行・現代文藝社製作編集)