歌集 信州の四季

歌集 信州の四季
豊丹生納里枝著

46判 並製本 144頁
非売品
ISBN4-901735-18-7
 著者は12年前にアルツハイマー型認知症を患って現在は要介護認定度「5」という病状であるが、幸い夫である信昭さんや同居している娘さん家族の介護に支えられて、市内の介護施設に週6日のデイサービスと月一回のショートステイを利用している状況である。この歌集は、著者があさかげ短歌会に所属して、短歌誌「あさかげ」に平成2年から10年までに発表したものが集録されている。教師をしていた著者 は、共働きをしながら充実と弧愁の日々を深く見つめてきた。家族との旅の思い出、戦争体験、故郷信州の思い出 などの作品があるが、特に母への思いは胸を打つ。夫信昭さんのあとがきに「4歳になった孫娘がそばに居るだけで笑みがこぼれるのには救われる」と書かれているのが読者にとっても救いである。