願望は叶わず「雨嵐」

 きのうの昼間へ向かっての豹変、すなわち秋晴れ願望は気象に背かれて、叶わずじまいだった。ゆえに願望は余計につのり、きょう(10月9日・水曜日)の夜明けを迎えている。ところが起きて来て、驚くばかりの小型台風並みの「雨嵐」が暴れている。雨嵐の表現は、わが目と耳が感知する現在の状況に照らしている。目は滂沱の雨と山と空き家に残された植栽に立つ、木々の大揺れを見ている。耳は補聴器を嵌めているため、窓ガラス、雨戸、そして戸袋へ、間断なくぶち当たる音を捉えている。見聞する暴れようから、小型並みと言うのは段階を上げて、中型の台風並みに置き換える。
 机上のカレンダーを眺めている。きのうの繰り返しになるけれど、まもなく「スポーツの日」(10月14日・月曜日)が訪れて、好季節の秋にあっても、その最良にある。カレンダーに罪はないけれど、自然界の恵む季節はなぜこうも? こんな罪作りをするのかと、恨めしい気分横溢である。不断の私は、わが憂鬱気分直しにすがり、「自然界賛歌や礼賛」に満ち溢れている。しかしながら、このところの愚図つく天候に出合っては、そのたびにこの思いは陰るばかりである。秋の季節は長く、初秋、中秋、そして晩秋へ移りゆく。すると今や、晩秋へ近づいている。ところがこれまでのところこの秋に、私は胸の透く秋晴れに出遭った記憶がない。もったいないというより、腹の立つ季節の裏切りである。
 きょうもネタが浮かばず、たった一つだけを記すつもりでパソコンを起ち上げた。すると、飛んだ夜明けの雨嵐に遭って、序章とは言えない無駄な文章を書いてしまった。すなわち、記すつもりだったのはこれである。衆議院はきょう解散し、選挙戦に入る。前の岸田文雄総理に替わり、新たに石破茂総理が誕生し、そしてその内閣まもない選挙戦である。野党第一党の立憲民主党もまた、前の泉健太代表から、新たに野田佳彦代表へ替わっている。ただこれだけのことを書くつもりだった。どうせテーマのない雑文、ならばこのことも書いて置こうと思っている。死刑確定者となっていた「袴田事件」の袴田巌さん(88歳)は、検察が控訴せず無罪となられた。こちらは、きのう飛び交ったニュースである。
 段階を上げて中型台風並みと記したけれど、雨嵐は起き出し時よりいっそう強く暴れており、さらに段階を上げて大型台風並みと記してもよさそうである。選挙もまた、大嵐になりそうな予感が渦巻いている。