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連載『少年』、十二日目

昭和二十二年の春先から初夏にかけては、少年の入学式、始業式、授業参観、家庭訪問などがあって、少年の家は学校とのかかわりが多くなっていた。家庭訪問の日がきた。少年の担任は、うら若く美しい渕上孝代先生である。母は顔見知りとはいえ、やはり緊張して...
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庭の花

薔薇 2
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庭の花

薔薇 1
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庭の花

狭い庭にもいろいろな花が咲きだしました。。
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連載『少年』、十一日目

昭和二十二年三月には、教育基本法が制定され同時に学校教育法によって、六、三、三、四の新学制が発足し、六、三制の義務教育が導入された。いよいよ日本の国は、戦勝国の占領体制の下、あらゆる面で敗戦後の復興政策がスタートした。おりしも少年はこの年の...
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連載『少年』、十日目

まだ分別が利かない少年は、昭和二十年にわが家を襲った数々の忌まわしいできごとが、時間の経過とともに早く薄らぎ、遠ざかることだけを願った。少年は、家族の哀しみが日々疎くなることを望んだ。少年は弟や姉のしめやかな葬儀にも、実際には肉親が亡くなっ...
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望月窯だより

五月の望月窯は新緑真っ盛り。到着すると、ウグイスの賑やかな歓迎のさえずり。遠く近くでキジの甲高い声。水仙の花は姿を消し、アヤメ、オオニソガラム、都忘れ、雑草の花々、、紅梅の実がぎっしり、柿の花芽が顔を出し、すっかり初夏の景色になっていた。 ...
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連載『少年』、九日目

国敗れて山河あり。内田川の流れも周囲の山並みも変わることなく昭和二十年、内田村には煮えたぎるような太陽の陽ざしが照り煌めいていた。変わっていたのは人の命と、戦時下における人々の営みであった。八月十五日の昼下がり、少年は異母二男の利清兄から、...
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連載『少年』、八日目

「日本軍、敵機を撃墜せり」。勇ましく始まった太平洋戦争も、昭和十七年六月のミッドウェー海戦の大敗北により、戦局はしだいに日本の不利に転じた。戦場の不利は精神力と大和魂で覆すのだと煽られ、日本および国民は一層戦意を強めて、日本社会ますます戦時...
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連載『少年』、七日目

桜だよりが内田村のあちらこちらから伝わり、村中は花見の宴が佳境になり、にわかに賑わっていた。少年の家の赤ちゃんの誕生は、村人の花見の酒肴には格好の話題となった。「田中井手(少年の家)では、また、子どもが生まれたげな(生まれたらしい)、何人目...