ひぐらしの記

ひぐらしの記

切ない「特上寿司」

九月十一日(日曜日)、いまだ夜明け前の暗闇にある。夜が明ければ快い秋風をともない、朝日が輝くであろう。きのうの昼間の胸の透く秋空を見上げて、私はこんな思いを膨らましていた。すなわち、天変地異のない自然界の恵みは、人為のどんな恩恵をも凌ぐもの...
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文章にならない、書けない

九月十日(土曜日)、起きて窓ガラスを開けたら、冷ややかな秋風が吹き込んだ。望む大空は少し明るんで、淡い日本晴れである。ようやく待ちくたびれていた、さわやかな空の夜明けである。それでも風が強いのは、南の海に発生したと言う、台風の前触れであろう...
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人生訓と人生観

九月九日(金曜日)、雨は降っていないものの、まったく朝日の見えない、どんよりとした曇り空の夜明けである。このぶんでは昼間にも、胸の透く秋空は望めそうにない。季節、端境期特有の残暑もなく、きのうの私は、寒気に震えていた。恐れていた台風11号は...
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掟(おきて)破り

九月八日(木曜日)、小雨模様の夜明けを迎えている。九月になって早や一週間が経つけれど、ちっとも秋らしくない天候が続いている。せっかくの好季節にあっては、至極残念無念である。しかし、自然界の営みゆえに、恨みつらみはない。恨みつらみは、人間界の...
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わが人生における最大難渋、それはデジタル社会

九月七日(水曜日)、いまだ夜明け前の暗闇である。目覚めたゆえに起き出している。文章を書く時間はたっぷりとある。ところが書けない。文章は心象風景が醸す描写である。気力充実、気分上昇のおりにはやたらと書ける。しかし、その逆のおりはまったく書けな...
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わが人生の最大幸福

九月六日(火曜日)、体調崩れて憂鬱気分に取りつかれている。身体が損なわれるのは加齢のせいであり、もはや抵抗のしようはない。しかし一方、精神の傷みは、加齢とは関係ない。それは、わが克己心の弱さである。大袈裟に書いたけれど、いまだに夏風邪が癒え...
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表題のつけようのない、戯言(ざれごと)

九月五日(月曜日)、いつもの習性すなわち二度寝にありつけず、真夜中みたいな時に起き出している。このことだけですでに、十分疲れている。私の場合は、安眠こそあらゆる薬剤に勝る、効果覿面の薬剤である。安眠、すなわちこんなたやすいことさえ叶えられな...
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梅雨明けは、やはりそうだった

九月二日(金曜日)、私は体調不良に陥っている。それゆえに継続だけを願って、メディアニュースの引用だけで留めるものである。今年の気象庁の早い梅雨明け宣言にたいして、私は「間違っているのでは?」という、一文を書いた。「梅雨は、すんなり明けるはず...
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防災の日

九月一日(木曜日)、夏が去りまごうことない秋の訪れにある。その証しでもあるかのように、久しぶりに気候のさわやかな夜明けが訪れている。ただ惜しむらくは、八月の二度目の夏風邪は治りきらずに、九月へ持ち越している。それでも、憂鬱気分を蹴散らしてく...
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八月末日

八月三十一日(水曜日)、台風十一号が北上中のせいなのか、夜明けの空はシトシト降りの雨である。台風は自然界のしわざであり、人間界に罪はない。座して望むところは、できるだけ災難・被害なく、彼方へ遠ざかることである。知りすぎている四字熟語だけれど...